上司の学び:「3つの良いことを書く 2024年5月

《参考書籍:「実践 ポジティブ心理学」 PHP新書 前野隆司著》

 

「ポジティブ心理学」の本を手にしてみた。

 

「ポジティブシンキング」と似ているものだが、少し違うようだ。

「人を幸せにするための心理学」であるらしい。

 

その本に

「毎晩寝る前に、その日あった『3つの良いこと』を書き出し、これを1週間続ける」

というエクササイズがある。

心理学の被験者(複数人)に、実践してもらったら、

その後、半年間にわたって幸福度が向上したそうである。

 

実は、私は20年ほど前(40代後半)に「軽いうつ病」に罹患した。

その時、医者に

「寝る前に、今日一日あったことを思い出して、

嬉しかったこと 楽しかったことを、3つ挙げ、

声に出して“ありがとう”を言ってごらんなさい。よく眠れるよ」

と言われた。

 

実際にやってみたら、夜の眠りが改善された。

同じように、眠りが浅くて困っている友人に勧めたら、

“よく眠れるようになった”とも言っていた。

 

あ~、あれは、

ポジティブ心理学のエクササイズだったのか!?

 

『3つの良いこと』を書き出すエクササイズは、

「嫌な出来事」「心配なこと」に対する認知を変える力があります。

 

心が弱っているときは、どうしても「嫌なこと」「心配なこと」に意識が向き、

一日の終わりも、「嫌なこと」「心配なこと」で、頭がいっぱいになってしまいます。

その日、「良いこと」が10個あって、「嫌なこと」が2個だったとしても、

その日は「嫌な日」だったと認知してしまいます。

 

しかし、「3つの良いこと」を書き出すと、

漫然と過ごした一日の中にも「良いこと」があったことに気付けるし、

それをもとに、“1日を良い方に見直す”ことができるようになります。

 

「良いこと」は、小さな事でいいんです。

◇「今日、飲んだコーヒーが美味しかった」

◇「道端の花がきれいだった」

◇「後輩が、気持ちよく挨拶してくれた」 …など

 

自分の考えと行動で、あなた自身を幸せにすることができます。

あなたも 「3つの良いこと」を書き出すことを、やってみませんか。

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上司の学び:「 ムダにして、ムダにあらず  2024年4月

ムダにして、ムダにあらず」(松下幸之助 氏)

 

Z世代と呼ばれる若者が「タイパ (タイムパフォーマンス)」と言い、ムダを嫌い、

さっさと自分の世界に逃げ込んでしまう事態を見聞きすることがある。

そんな君達に「ムダの時間の大切さ」を知って欲しい。

 

思わぬ事態に遭遇したり、望まぬ要請を受けて「ムダ」と思える時間を過ごすこともある。

しかし、その「ムダと思える時間」を、本当に「ムダ」とするか「生きた時間」とするかは、

あなたの心の持ち方次第である。

 

意図せぬ・望まぬ事態に巻き込まれた時、“嫌!”と思って、

その場を受け容れず、気持ちの入らない行動をすれば、確かに「ムダ」になるだろう。

 

しかし、「これもまた経験。楽しんでやってみよう」

「新しい発見があるかも知れない」と思って、

事態を受け容れ、挑戦すれば、自分の“成長の機会”になる。

 

70年近い人生を過ごし、多様な事態・経験を重ねてきた私が、今思うことは、

『自分の過ごしてきた時間は、一粒もムダな時間ではなかった。

一粒一粒の経験や時間が、今の自分を形作っている。

その経験は、意図せぬ事態や、望まぬ出会いだからこそ、

貴重であり、ハッとさせられる発見もあった。

後の自分の人生で「心を支える経験や言葉」となっている』

 

Z世代の君達よ、視野狭窄症になるな! 住む世界を拡げてみてください。

不意な出会い、望まぬ事態を、「ムダ」を、楽しんでみてください。

思わぬ事態、望まぬ要請に、面白がって挑戦してみてください。

あなたの人生が、無限に広がっていくはずです。

 

ムダは、ムダにして、ムダにあらず」

 

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上司の学び:「 強みを失わない  2024年3月

マネージャー研修の受講生から、「職場の人間関係」の相談を受けました。

 

職場を立ち上げた当初からのベテランスタッフとの人間関係。

相手から「あなたのやり方が気に入らない」と、直言された…。

 

彼は、明るく朗らかで「ブライトオーラ(明るい発信力)」を持っている人です。

他の人にはない「大きな強み」を持っている人です。

 

今回の事態を深刻に考え過ぎて、彼の持っている“強み”を失って欲しくない…と考え、

私の返事は、「貴方は、あなたのままで良いです。何も変わらなくて良いです。」…と。

「ただし、相手との関係に“適正な距離感”を保ちながら、

マネージャーとして、相手を見守り続けることは続けてください」…と。

 

マネージャーである貴方は、

「自分の強みは、何か?」を、しっかりと認識し、

それを最大の武器として、自信を持ってマネジメントして欲しい。

日々の些事に振り回され「自分の強み」を失って欲しくない。

 

“自分の強み”を確認するために、自分と向き合い、

「何のためには、マネージャーとして働いているのか?」

「どこに向かって、チームを引っ張ろうとしているのか?」

「この仲間と共に、お客様にどんな喜びを提供しようとしているのか?」

「この仕事が、“私でなければならない理由”は?」

を、深く考えて欲しい。

 

そこから、貴方の「マネージャーとして働く“情熱”」が、生まれてくるはずです。

貴方でなければならない「自分の強み」が、確認できるはずです。

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上司の学び:「 幸せにするために  2024年2月

今年の賀状あいさつに、以下の言葉を書き添えた。

 

『人は幸せになるために生まれてきた。人を幸せにするために生きている。』

 

人は、誰もが「幸せになる権利」を有している。「幸せになりたい」とも願っている。

ただ、その幸せは“独りよがりの幸せ”では少々まずいと思う。“誰かのための幸せ”であって欲しい。

 

家族が喜ぶ幸せ…。友達が喜ぶ幸せ…。お客様が喜ぶ幸せ…。仲間が喜ぶ幸せ…。

 

「幸せ」とは、自分に向かう“内向きの主観的感覚”だと思う。

しかし、その幸せが、誰かを笑顔にできたら、自分はもっと幸せになれる。

 

ということは、“誰かが喜ぶこと”を意識し行動すれば、

人を幸せにすることができるし、それにより、自分も幸せになれる。(幸せな思いを持つことができる。)

 

家族と仲良く暮らす。健康に留意し笑顔で暮らす。仲間の話をじっくり聴いてみる。

少しだけ周りに気配りをしてみる。穏やかに話してみる。

 

小さな心遣いで、人と自分を幸せに包むことができる。

 

「心を整える」「温かく接する」

…自分の心の持ち方ひとつで、人も自分も幸せにできると思う

 

『人は幸せになるために生まれてきた。 そして、人を幸せにするために生きている。』

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上司の学び:「 運のいい人  2024年1月

昨年の暮れから、「運のいい人(中野信子著)」という本を何度か読んでいる。

 

著者である脳科学者の中野信子先生によれば、

『運は、100%自分次第』

『自分の思考と行動で、運のいい人になれる』 そうである。

 

その本の中に

運のいい人は、世界の中心に 自分を据える  という一文がある。

 

これは、言い換えれば

「自分の仕事に“誇り”を持ち、

その“仕事の重要性”を腹の底から理解して、

“やりがい”と“喜び”を持って、仕事に向き合うこと」 ではないかと思う。

 

かつて私は、製造会社の「労働安全衛生担当」の仕事に就いた。

その仕事は、社内各部署からは

「口うるさく、ルール順守や文句ばかり言ってくる嫌な連中」

「事故や労働災害がなければ、暇な連中」と思われ、

ややもすれば、疎まれ蔑まれる存在であった。

 

しかし、よ~く考えてみると、この仕事は

『社員の命と健康を守り、事業の根幹を支える仕事』

『社員を守り、その家族・家庭も守り、社会全体の安全安心を生み出す仕事』

『これこそが、会社と社会を幸せにしていく“最も基本となる重要な仕事”ではないか!』 と考えてみた。

そう考えると、勇気と誇りが湧いてきて、堂々と力強く仕事を進めることができた。

 

安全衛生活動を、職場で自主的に進められる

「労働安全衛生マネジメントシステム」も導入した。

 

職場の中の「労働安全衛生」に対する当事者意識が根付いていった。

会社の労働安全衛生レベルは向上していった。 

 

自分と自分の仕事を、世界の中心に据えてみる。

すると、俄然仕事が面白くなる。壁を乗り越える力が湧いてくる。

 

あなたも、自分次第で、きっと「運のいい人」になれます。

あなたの2024年に幸多かれ!

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上司の学び:「 3つの『視』が変わる時、人は変わる  2023年12月

先月、企業内管理者研修の場で、

部下の指導育成に悩む管理者の方に、

人の意識が変わる時の“キーワード”を話した。

 

3つの『視』が変わる時、人は変わる

 

視点…相手・お客様の視点で考える

視座…目の高さを上げる(2つ上の職位で考える)

視野…広い世界から“自分の姿”を観てみる

 

【視点】

「自分の視点」だけでなく、相手の視点、お客様の視点を意識してみる。

すると、「相手のための考え」が浮かんでくる。

「相手から見える自分の姿」が見えてくる。

「相手を想いやる気持ち」が増していく。

 

【視座】

目の高さを上げて、物事を考え判断する。

自分のレベルでなく、会社であれば「2つ上の職位」で考えてみる。判断してみる。

すると、違う判断基準にも気付ける。

「2つ上の職位」の考え方に、想いを馳せることもできる。

冷静に自分の判断を分析することもできる。

 

【視野】

「タコつぼ人間(視野狭窄症)」になるな!

視野を、「世界」「社会」に拡げなさい。

大きな社会の中の“自分”を観てごらんなさい。

すると、自分の悩みがちっぽけなことに気付ける。

自分の存在が「世界の中の何者か?」を意識できる。

世界・社会で“勝負する自分”を奮い立たせることができる。

 

 

上司・マネージャーは、自分自身も「3つの『視』」を意識して欲しいが、

それ以上に、部下・後輩に「3つの『視』」を促して、

部下に、今の自分ではない「もう一人の自分」を意識させてみてください。

“ハッと気付く”ことがあれば、

そこから部下は、「新しい自分」を見つける旅に出てくれると思います。

 

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上司の学び:  決断  2023年11月

◆「決断」とは、リスクテイクである… 上司は、悠然と「決断」

 

   上司の立場で居るとき、頻繁に「決断」を求められます。

   「決断」するとき、『100%安全な決断』というものはありえません。

   「決断」は、常に一定のリスクを伴います。

 

   部下から相談を持ち掛けられた時、ダメな上司は、自分の「決断」の責任を問われぬように、

   そのリスクを恐れ、部下に”山のような情報”の提供を求めます。

 

   すると、部下は、ちょっとしたことを相談しただけなのに、

   あれやこれやと、データや情報を出せ、と注文をつけてくる上司にウンザリです。

   あの「自信なさげな、臆病者の上司」には、もう相談したくない…と考えます。

 

   上司は、悠然と「決断」してください。

   部下が見えていないリスクも、見越した上で、

   『万が一のことが起きても、上司の私が何とでもしてやる…」と、懐の深いところを見せてください。

 

   部下は、仕事を前に進めたいために相談にくるのです。

   「YES」だけではなく、「NO」と決断し方向性を示せば良いのです。

 

◆「決断」するときの4つの質問

   「決断」する時には、4つの質問を、自分自身や部下に投げ掛けて下さい。

     1.何のため? …目的は明確で妥当か?

     2.他には?  …複数の検討をしたか?

     3.基準は?  …決定の基準や考え方は妥当か?

     4.まずい事は? …リスクの検討はできているか?

 

上記の質問に明確に答えられれば、「決断」はスムーズに行えるはずです。

上司の仕事は、「ビジョン・方向性」を示し、大きな目標に向かって、

適時適切に「決断」し、チームをリードしていくことです。

悠然と(悠然と見える振りでもOK)、決断してください。

そのためにも、”リーダー・マネージャーとしての自覚と信念”を養っていきましょう。

 

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上司の学び: スモールステップ  2023年10月

部下に挑戦を促す、成長を促す。

しかし、部下もそれぞれで、

どんどんと挑戦し、成長する部下もいれば、

なかなか、新しい一歩を踏み出せない部下もいる。

 

人間の心理の中には、「現状維持バイアス」というものが存在している。

安定志向で、「今のままで良い」と考える思考です。

 

この考えに囚われてしまうと、新しい一歩がなかなか踏み出せない。

 

ならば、この「現状維持バイアス」を逆手にとって、新しい挑戦を自分のものにすれば良い。

それが「スモールステップ」である。

 

大きく構えて、一気に挑戦しようとするから、なかなか腰が上がらない。

では、「小さな一歩(スモールステップ)」から始めてみてはどうだろうか。

普段自分がしている“当たり前の習慣”に、小さな一歩を足してみる。

 

例えば、英会話の勉強に挑戦したいのなら、

朝食後の歯磨きの後に「5分だけの英会話スタディー」をやってみる。

(今は、便利なスマホアプリもありますしね…)

あるいは、テキストの5行だけを読んでみる。

続けられそうなら、1ページ、3ページと徐々に増やしてみる。

そして、2ヶ月ほど過ぎると、現状維持バイアスが逆に働き、

「やらないと落ち着かない」という状態になるらしい。

 

職場でも同様に、やみくもに挑戦・成長のハッパを掛けるだけでなく、

部下の気質に合わせた“挑戦のやり方”を促してはどうでしょう。

 

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上司の学び:「PREPで話す」 2023年9月

聴く人に分かり易く伝える。 そのために「PREP」で話す。

 

oint    (結論・ポイント)

eason  (理由)

xample (具体例)

oint   (再度、結論・ポイント) 

 

短時間で、要領よく、聴き手に分かり易く伝える伝えるためには、

 

  1. まず、「結論・ポイント」を話す

「私は~~のように考えます」「本件に関する結論は~~です」

「あなたに、~~の行動を起こして欲しいのです」 …と、ズバリ結論を言う

 

  1. 次に、「なぜか(理由)」を話す

「なぜならば、~~の理由があるからです」

上記①の結論を裏付ける「論拠・ロジック」を説明する。

すると聴き手は、「なるほど…」と“左脳”を使って、論理的な理解をする。

 

  1. 次に、「例えば…」と、具体例を挙げて話をする

「例えば、~~の場面では、△△のような状況が起こり得ます」

「例えば、お客様の行動として~~の行動が予想されます」…などと具体的なイメージを提供する

すると聴き手は、“右脳”を使って、本件に関するイメージ(映像)を描いて理解しようとする

 

  1. 最後に、もう一度「結論・ポイント」を話す

聴き手が、論理的な理解をし、具体的なイメージを持った上で、

再度「結論・ポイント」を話すと、最初に話した「結論・ポイント」が、

“なるほど!”と、聴き手の腹に落ち易くなる。

 

実は、「PREPで話す」ことは、聴き手の左脳と右脳に働き掛け

「二重の理解」を獲得する方法でもあるのです。

 

会話の中で、『君の話は分かりにくい』 『何を言いたいのか良く分からん』などと言われる人は、

ぜひ、「PREPで話す」ことを心掛け、スムーズなコミュニケーション能力を高めてみてください。 

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上司の学び:「初めてのビジョン策定 2023年8月

コンサル先の企業様で、

創業75年にして「初めての中長期ビジョン策定」を行った。

 

社内から「策定プロジェクトメンバー」が選抜された。

さて、何から手を付けて良いのか分からない。議論の仕方が分からない。

 

まずは、議論の基盤づくりからである。

「なぜ今、中長期ビジョンが必要なのか?」をメンバーで考える。

70年以上「中長期ビジョン」を持たずに事業運営が出来ていたのに、

なぜ今、ビジョン策定が必要なのか…を腹に落とす。

 

次に、経営理念を明らかにする。

「大切な価値観」「企業存続の柱となるもの」を掘り起こす。

「どんな企業であり続けたいか」を考える。

 

自社の「強み・弱み」を明らかにする。

少しずつ、自分たちが働いている会社の姿が見えてくる。

 

外部環境(経済、市場、顧客、脅威、機会)を調べてみる。

外の世界から、自分たちの姿を眺めてみる。

どんな可能性が見えるのか?

自分たちは、社会から何を求められているのか?

 

自分たちの進むべき道が少しずつ見えてくる。

「昭和復興期の会社」を、「令和の輝かしい未来の見える会社」に変貌させる。

 

1年近くの時間をかけて「ビジョン」ができた。

しかし、ここからが本番である。

ビジョンづくりに関わったメンバーは、

ここから本気で「ビジョン共感者」をつくらなければならない。

 

全社を挙げて、ビジョンの具現化に本気で取り組まなければ、

ビジョンは「絵餅(絵に描いた餅)」で終わってしまう。

 

関わった私も、本気でサポートしていく。

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上司の学び:「12年前の研修」 2023年7月

12年前に私が講師を務めた「リーダー研修」の受講生の方から、連絡を頂いた。

『12年前に受講した研修が、その後、自分が リーダー・管理者として仕事をしていく上で、

 大いに役に立った。現在、某社で製造担当責任者として、10名以上の現場リーダーと共に

 頑張っているが、ぜひ 自分が受けたあの研修を、部下達にも受けさせたい』

 

ありがたい話である。12年前の研修を覚えてくださっていて、

早速打合せに伺ったら、12年前の「表紙が少し壊れかけた研修ファイル」を見せてくれた。

『研修後も時々、このファイルを開いては読み返すこともあるんです』…と。

 

私は、研修講義の際にも受講生の皆さんに言っていることがある。

『学んで、学びっ放しではダメです。実践しなさい。そして、人に伝えなさい・教えなさい』…と。

彼は、研修受講後も、繰り返し読み返し、実践し、仕事で活かしてくれたのだろう。

彼がリーダーとして成長する時の支えにもしてくれたのだろう。

 

研修講師として、無上の喜びである。

 

何より嬉しかったのは、

彼が「自分の部下を、リーダーとして育てたい」と思ってくれていることだ。

『部下を育てる上司』に成長してくれていることである。

 

“この職場・会社は、必ず今以上に良くなる”……と、確信した。

“部下を育てようとする上司”がいる職場は、「次の時代を担うリーダー」が育つ。

「次の時代を担うリーダー」が育てば、会社は次の時代を切り拓いていける。

 

財を残すは、三流のリーダー

名を残すは、二流のリーダー

人を残すは、一流のリーダー

 

あなたも、「人を残すリーダー」であって欲しい。

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上司の学び:「責任の正体」 2023年6月

最近、「若い方が、管理職になりたがらない」という話を伺いました。

その原因は「責任の重さに耐え切れない」ということらしい。

さて、責任って何でしょう? その正体は何だろう?

 

「責任」とは、重くて辛いだけのものなのか?

確かに、責任を負うということは重いことである。

しかし一方で、“上に立つ者”が責任を負うということは、

部下達に責任を負わせなくて済むことでもある。

 

上司・マネージャーが、部下に強く責任を求め過ぎると、

部下達は、失敗を恐れ委縮し挑戦しなくなる。

それにより、部下の成長も チームの成長も止まってしまう。

 

昔、私が“なかなか挑戦しようとしない部下”に、

「思い切って挑戦しなさい。君の失敗は、全て私が責任を取るから…」

と言ったら、部下は何か吹っ切れたように、

どんどんと挑戦を始め、ぐんぐんと成長していってくれました。

 

“上に立つ者”の重要な仕事は、「判断すること」と「責任を取ること」である。

“上に立つ者”は、結果に対する責任を負うが、その結果は、

チームのメンバーや部下達が生み出してくれるものである。

その彼等が、活き活きと伸び伸びと 挑戦し成長してくれれば、

結果は、おのずと生まれてくるのである。

 

「責任」とは、決して“重くて辛いだけ”のものではない。

自らが負うことにより、他者の重さ辛さを軽くし、

環境を整えて、行動を促進してあげられるのである。

 

上司・マネージャーは、

「責任を負う」ことの、やりがいを感じて欲しい。

それにより、「他者の成長を支える喜び」を感じて欲しい。 

 

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上司の学び:「自ら成長する 4つの条件 2023年5月

 自ら成長する 4つの条件」 (参考文献:PHP的場正晃氏)

 

  1. 自分を知ること…成果を上げる人は、自己認知力が高い

◇内省を行い、フィードバックを受け容れる

 

2.主体性を持つ…やらされ感から解放

   ◇ポジティブな言葉を使う:「面白い」「楽しい」「大丈夫」「できる」「やるぞ」

     潜在意識に刷り込まれ、態度・行動もポジティブに変わっていく

   ◇仕事の意味を考える:仕事の価値や目的をいつも考える

   ◇“自分の軸”を定める…人生の主役は自分である

     「ありたい姿」を描けば、そこに向かうエネルギーが湧いてくる

 

3.つながること…他者の支援を求める積極性

 ◇他者と協働、支援をもらえば、出来ることは倍増する

 ◇支援を受けるには、相手の立場に立った発想と行動が必要

 

4.素直さ…気付きを得る。現実を直視する

   ◇成長する人に共通しているのは「素直な心」です

 

上記の「4つの条件」は、特に新人の成長に限った話ではありません。

管理者やマネージャーになっても、同じことが言えます。

素直な心で、自分を知り、主体性を持って他者とつながっていけば、

仕事もどんどん進み、毎日が楽しく、自分の成長を実感できると思います。

 

改めて、自分と向き合ってみてください。